ゆず湯の正しい作り方と後始末!切るべき?追い焚き・残り湯洗濯の注意点

冬至の風物詩として親しまれるゆず湯ですが、「丸ごと浮かべるだけ?切るべき?」「追い焚きや残り湯の洗濯は大丈夫?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

肌トラブルや風呂釜の劣化を防ぐには、包丁で切らずに丸ごと数カ所穴を開けて浮かべる方法が最も安全で効果的です。本記事では、失敗しない入れ方からエコキュートの注意点、残り湯の賢い活用法まで家庭目線で徹底解説します。

【この記事でわかること】

  • ゆず湯は切らずに「丸ごと数カ所穴を開ける」のが香りと肌への優しさを両立するベストな方法
  • 追い焚き機能はオフにし、温度調整は「足し湯(差し湯)」で行うのが給湯器故障を防ぐ鉄則
  • 残り湯での洗濯は「洗い」のみOK、「すすぎ」は必ず綺麗な水道水を使う
  • 使い終わったゆず殻は、クエン酸とリモネンを活かしてシンクや電子レンジの掃除に活用できる
目次

切るより丸ごとが安全!香りと肌への優しさを両立するプロの作り方

家庭のお風呂でゆず湯を安全かつ心地よい香りで楽しむなら、包丁で切らずに丸ごと浮かべるスタイルが最も確実な正解です。いざ準備しようと浴室に柚子を持ち込んだとき、「包丁で半分に切ったほうが香ばしいアロマが広がるのでは?」と思いがちですが、切ってしまうと肌トラブルや後片付けの悪夢に見舞われるリスクが高まります。

柚子の鮮やかな黄色い外皮には、爽快なシトラス香の主成分である「リモネン」という精油成分がぎっしり詰まっています。このリモネンには油分を強力に分解する働きがあるため、包丁で断面を露出させてしまうと、高濃度の精油と果肉の強い酸が一気に湯船全体へ溶け出してしまいます。

その結果、肌の表面を保護している皮脂膜まで過剰に洗い流してしまい、入浴して数分と経たないうちに「太ももやデリケートゾーンがチクチクと火を噴くように痛む」という悲劇が起こるのです。さらに、切り口から無数の小さな種や果肉の繊維がお湯の中へ容赦なく散らばり、優雅なバスタイムどころか「お湯に浮いたゴミをすくい続ける時間」に早変わりしてしまいます。

  • 丸ごと(穴あけ): 表面の精油だけが蒸気でふんわり揮発し、肌への刺激が少なくお湯も汚れない
  • 包丁カット(半分・輪切り): 強い酸と高濃度のリモネンが一気に流出し、肌のヒリヒリや種の散らばりの原因になる

では、丸ごとお湯に浮かべるだけでは香りが弱くて物足りないのでしょうか?決してそんなことはありません。香りと安全性を完璧に両立させるプロの裏技が、竹串やフォークで皮に3〜5カ所だけプチプチと小さな穴を開ける手法です。

果皮の表面をよく見ると、小さなツブツブ(油胞と呼ばれる精油の袋)が無数に並んでいます。この表面だけを軽くプスッと刺激してあげるだけで、果汁や酸を閉じ込めたまま、上質でフレッシュなアロマオイルだけがお湯の熱によってじんわりと揮発していきます。

湯船にポカンと浮かぶ柚子を眺めながら、蒸気とともに立ち上る自然の香りに包まれる至福のひとときは、まさに冬ならではの贅沢です。

なお、ゆず湯の伝統的な由来や冬至に柚子を入れる理由については、あらかじめ ゆず湯の効能や冬至の文化を知りたい方はこちら を合わせてご覧いただくと、いつものお風呂がより深い癒しの時間に変わりますよ。

目的別・ゆずの入れ方3パターン!丸ごと・輪切り・皮だけ

ひとくちに「ゆず湯」と言っても、入浴する人の肌質や家族構成、そして「香りを最優先したいのか」「お掃除の手間を減らしたいのか」といった目的によって最適なアプローチは異なります。

まずは、代表的な3つの入れ方の特徴と向いている人を比較表で整理しました。ご家庭のシチュエーションに合わせてベストな方法を選んでみてください。

入れ方のパターン香りの強さ肌への刺激度後片付けの手間おすすめのシチュエーション
丸ごと(穴あけ)穏やか〜中非常に低い(安心)★☆☆(すくうだけ)初心者、敏感肌の方、小さな子どもがいる家庭
輪切り・半分カット非常に強い高い(ピリピリ注意)★★☆(ネット必須)大人だけで贅沢なアロマ空間を満喫したい夜
皮だけ(天日干し)ほのかに香る極めて低い★☆☆(ゴミ捨ても楽)果肉を料理に使い切りたいエコ派、節約上手な方

敏感肌の方やお子さんと一緒に入る場合は、事前に 肌がピリピリ痛くならないための対策詳細はこちら を確認した上で、刺激の少ない方法を選ぶのが鉄則です。それでは、それぞれの具体的な手順と失敗しないためのポイントを詳しく見ていきましょう。

初心者向け:丸ごと数カ所フォークで穴を開けて浮かべる

初めて自宅でゆず湯を体験する方や、肌がデリケートなご家族がいる家庭に最も推奨したいのが、この「丸ごと穴あけ法」です。

準備はとてもシンプルです。まず、流水で柚子の表面を優しく手洗いし、ホコリや汚れを落とします。水気を軽く拭き取ったら、フォークの先や清潔な竹串を使って、皮の表面にプチプチと3〜5カ所ほど浅い穴を開けます。このとき、果肉の奥深くまで突き刺すのではなく、外側の黄色い皮をツンと突く程度に留めるのがコツです。

準備ができたら、沸かしたてのお湯にそのまま浮かべるだけで完了です。湯船の熱気によって皮の油胞が緩み、澄んだフレッシュな香りがバスルームいっぱいに心地よく広がります。

ここで一つ、現場で本当によくある注意点をお伝えします。お湯にプカプカと浮かぶ黄色い柚子は、子どもにとって格好のオモチャに見えてしまいます。

小さな子どもが手でギュッと握りつぶしてしまったり、爪を立てて皮を破いてしまったりすると、中から高濃度の果汁が漏れ出し、お湯が急激に酸性に傾いて「お肌が痛い!」と大泣きする原因になります。「お湯の中で柚子を絶対に握りつぶさないこと」を、入浴前にご家族でしっかり共有しておきましょう。

香り重視:輪切りや半分カットを必ずだしパックに密閉

「せっかくの冬至だから、まるで高級温泉旅館の檜風呂のような濃厚な柑橘の香りに包まれたい!」という大人の方には、輪切りや半分にカットして投入する方法が適しています。

ただし、むき出しのまま湯船に放り込む行為は絶対に禁止です。切った柚子をお湯に入れると、果肉がふやけてバラバラに崩れ、お湯全体が濁るだけでなく、排水口や風呂釜の配管を詰まらせる大事故に発展しかねません。

カットして入れる際は、以下の手順を必ず厳守してください。

  1. 柚子を横半分、または1cm幅程度の輪切りにスライスする。
  2. 包丁の先を使って、表面に見えている種をできる限り丁寧に取り除く。
  3. 市販の不織布製「だしパック」や「お茶パック」の中にカットした柚子を入れる。
  4. だしパックの口をしっかりと折り返し、中身が外へ出ないように密閉する。
  5. 心配な場合は、さらに目の細かい洗濯ネット(ランジェリー用など)に二重で入れる。

パックに入れた柚子をお湯に沈めると、断面から豊かなアロマ成分が溶け出し、息を深く吸い込むだけで胸の奥までスーッと爽快感が突き抜けるような極上の香りを堪能できます。入浴中にパックを力任せにギューギュー揉みしだくと刺激が強くなりすぎるため、お湯の中で軽く揺らす程度に留めておくのが上品に楽しむ秘訣です。

実用性重視:果肉は料理に使い皮だけを天日干しして投入

「柚子をお風呂に入れるためだけに丸ごと買うのはもったいない」「果肉まで余すことなく生活に活かしたい」という賢いあなたにおすすめなのが、果肉をおいしくいただいた後、残った皮だけを活用するエコスタイルです。

冬の食卓には、柚子大根、鍋物の薬味、ゆずポン酢、あるいはハチミツ漬けのゆず茶など、果肉と果汁が大活躍するメニューがたくさんありますよね。実をたっぷり絞った後の皮は、普段なら生ゴミとして捨ててしまいがちですが、実はお風呂用として最高のポテンシャルを秘めています。

漢方の世界では、乾燥させた柚子の果皮を「柚子皮(ゆうひ)」と呼び、古くから親しまれてきました。皮だけをお風呂に使う場合、生のまま入れるよりも、2〜3日ほどザルに広げてカラカラになるまで天日干し(または風通しの良い日陰で乾燥)させるのが最大のポイントです。

乾燥させることで余分な水分が抜け、皮に含まれる精油成分の香りと温もりがギュッと凝縮されます。カチカチに乾いた皮をだしパックやお茶パックに詰め、湯船に浮かべてみてください。

生の柚子のようなツンとした刺激がなく、どこか懐かしく深みのある、まろやかな和の香りが浴室を包み込んでくれます。果肉は胃袋を満たし、皮は一日の疲れを癒す。これぞまさに先人の知恵が詰まった、最もサステナブルなゆず湯の楽しみ方です。

給湯器と風呂釜を守る!追い焚き・エコキュート利用時の注意点

現代の住宅において、ゆず湯を楽しむ際に最も気をつけなければならないのが「給湯器や風呂釜との付き合い方」です。昔ながらのシンプルな単機能風呂とは異なり、現代の家庭にはマイコン制御の全自動給湯器や、高効率なエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ給湯機)が普及しています。

実は、毎年冬至の翌日になると「給湯器のリモコンにエラーコードが表示されてお湯が出なくなった」「循環口から異音がする」といった修理相談が水道設備業者に急増することをご存じでしょうか?精密機器である現代のお風呂を守るための必須ルールを押さえておきましょう。

追い焚き機能はオフが安全!酸と油分が循環パイプを傷めるリスク

まず大原則として覚えておきたいのが、ゆず湯に入っている間は追い焚き・自動保温機能を絶対にオフにしておくことです。

三菱電機、パナソニック、ダイキン、ノーリツ、リンナイなど、主要な給湯器・エコキュートメーカーの取扱説明書を注意深く確認すると、「柑橘類や濁り湯、固形物を入れた状態での追い焚き運転は避けてください」と明記されています。これには明確な設備上の理由が存在します。

追い焚き運転を行うと、浴槽内のお湯が循環口から吸い込まれ、壁の裏側に張り巡らされた細い循環パイプを通って風呂釜の熱交換器へと送られます。このとき、お湯に溶け出した柚子の強い「クエン酸」や、油分を溶かす「リモネン」が配管内を直接駆け巡ることになります。

金属製の配管(銅管やステンレス)や接合部に使われているゴムパッキンは、酸性成分や油脂分解成分に長時間の接触を想定して作られていません。

  • 金属配管の腐食: 強いクエン酸によって化学反応が起こり、配管の内壁が傷みやすくなる
  • ゴムパッキンの劣化: 油脂を分解するリモネンがパッキンの弾力を奪い、隙間や漏水の引き金になる
  • 配管のピンホール: 腐食が進行すると微小な穴あき(ピンホール)が生じ、深刻な水漏れ事故に発展するリスクがある

「家族が順番に入るから、どうしてもお湯が冷めてしまう…」という場合は、追い焚きボタンを押すのではなく、高温の「足し湯(差し湯)」機能を使って温度を調整するのがプロの推奨する安全策です。足し湯であれば、給湯器から新しい綺麗なお湯が一方通行で注ぎ込まれるだけなので、酸や油分を含んだ浴槽のお湯が機械の心臓部へ逆流する心配が一切ありません。

種や果肉が循環口フィルターに詰まるのを防ぐネット対策

給湯器トラブルのもう一つの主犯が、柚子からこぼれ落ちた「種」や「房の繊維」です。

浴槽の内壁には、お湯を吸い込んで循環させるための丸い金具(循環口フィルター)が設置されています。通常、このフィルターには網目状のカバーがついていますが、柚子の小さな種やすじは、水流に吸い寄せられて網目の隙間をすり抜けてしまうことがあります。

もし種が配管の奥深くへと侵入してしまうと、内部の循環ポンプの羽根車(インペラー)に異物として噛み込み、ポンプをロックさせてモーターを焼き付かせてしまう危険があります。また、フィルターの表面に果肉のドロドロした繊維がびっしりと目詰まりを起こすと、水流が遮断されて「循環不良」のエラー警報が鳴り響くことになります。

こうした物理的な詰まりを100%防ぐための簡単かつ強力な裏技が、お風呂を沸かす前に、浴槽の循環口金具へ「ストッキングタイプの水切りネット」を被せておくことです。

キッチンの排水口用として100円ショップやドラッグストアで売られている、目の細かい伸縮性ストッキングネットを循環口カバーの上からすっぽり被せ、輪ゴムで根元を固定しておくだけで準備完了です。万が一、湯船の中で柚子が破裂して果肉や種が散らばっても、ネットが強力なバリアとなって全てキャッチしてくれます。

入浴後にネットを外してそのままゴミ箱へ捨てるだけで済むため、後片付けのストレスも劇的に軽減されますよ。

残り湯洗濯と掃除のルール!翌日への持ち越しはOK?

たっぷりのお湯を張って贅沢に楽しんだゆず湯。「水道代がもったいないから、翌朝の洗濯に再利用したい」「お湯を抜いた後の掃除はどうすればいいの?」という疑問も湧いてきますよね。家計に優しく、浴室を傷めないためのアフターケア手順を整理しました。

残り湯は「洗い」のみOK!すすぎには必ず水道水を使う

結論からお伝えすると、ゆず湯の残り湯は洗濯の「洗い工程」に限り、非常に有効に活用することができます。

皮から溶け出した精油成分「リモネン」には優れた油分分解作用があるため、日常の洗濯物についた皮脂汚れや汗のニオイを浮かせて落とす効果が期待できます。ほのかな天然シトラスの香気も手伝って、洗剤の洗浄力を心地よくバックアップしてくれるのです。

ただし、失敗しないためには絶対に破ってはならない鉄則が2つあります。

  • 「すすぎ」には必ず清潔な水道水を使用すること

柚子のお湯には、目に見えない微細な黄色い植物色素(フラボノイド類)や微量な油分が含まれています。すすぎまで残り湯で行ってしまうと、色素が衣類の繊維に沈着し、お気に入りの白いワイシャツやタオルがうっすら黄ばんでしまう原因になります。すすぎ工程は必ず綺麗な水道水(ためすすぎ、または注水すすぎ)に切り替えてください。

  • デリケートな衣類やおろしたての新着衣類には使わないこと

ウールやシルクなどのデリケート素材、また吸水性の高い真っ白なコットン衣類は、色素を吸着しやすい性質を持っています。ゆず湯の残り湯を使うのは、普段着や靴下、作業着などの日常着に限定するのが賢明です。

また、洗濯機の給水ホースの先端に備え付けられている吸水フィルターに柚子のカスが詰まらないよう、給水時はお湯の中に細かな浮遊物がないかをしっかり確認しておきましょう。

排水後はすぐに浴槽をシャワーとスポンジで洗い流す

ゆず湯を終えた後の浴槽ケアにおいて、最もやってはいけない行動は「お湯を張ったまま翌朝まで放置すること」です。

柚子をお湯に浮かべると、水面と浴槽の壁が接する境界線(喫水線)の周りに、薄い油膜のようなリング状の汚れが付着します。これはお湯に浮いた皮脂と柚子の油分が混ざり合った「ゆず油リング」です。

入浴直後、お湯を抜いたばかりのタイミングであれば、浴槽自体がまだ温かく蒸気が満ちているため、45度前後のシャワーをサーッとかけながら柔らかいスポンジで撫でるだけで、油分がスルリと溶けて簡単に洗い流せます。洗剤すら使わなくてもキュッキュッと清潔な感触を取り戻すことができるのです。

しかし、これを「疲れたから明日洗おう」と一晩放置してしまうと悲劇が起こります。冷え切った油分が浴槽のFRPや人工大理石の微細な凹凸に入り込んで固着し、酸化して頑固な黄ばみ汚れへと変質してしまいます。

こうなると通常の浴室用中性洗剤では歯が立たず、ゴシゴシと力任せに擦って浴槽のコーティングを傷つけてしまう原因になります。美しいバスタブを長く保つためにも、「最後に入った人がその場でお湯を抜き、温かいシャワーでサッと流す」ことを毎年のルーティンにしてくださいね。

【話のネタに】捨てたら損!使い終わったゆず殻のお掃除活用術

お風呂から引き上げた柚子を「はい、おしまい!」とそのままゴミ箱へ放り込んでいませんか?実はそれ、非常にもったいない習慣です。

お湯の中でしっかり温められ、精油と酸が活性化した使い終わりの柚子殻は、家中をピカピカに磨き上げる「最強の天然エコクリーナー」へと進化しています。翌日のちょっとした隙間時間に試せる、驚きの掃除活用術を2つご紹介します。

シンクの水垢や蛇口のカルキ汚れをクエン酸パワーでピカピカに

キッチンのステンレスシンクや、洗面所・浴室の蛇口の根元に、白くウロコ状にこびりついたガリガリの汚れに悩まされたことはありませんか?あの正体は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が蒸発・結晶化した「カルキ汚れ(水垢)」です。

カルキ汚れは頑固な「アルカリ性」の性質を持っています。これを落とすには、反対の性質を持つ「酸」で化学的に中和して分解するのが最も効果的なアプローチです。ここで大活躍するのが、使い終わった柚子の中にたっぷり残っている天然のクエン酸です。

やり方は驚くほどシンプルです。お風呂から回収した柚子を使って、以下のステップで磨いてみてください。

  1. 使い終わった柚子を包丁や手で半分に割る
  2. 果肉や内側の白い皮(ワタ)の部分を、蛇口の根元やシンクのくすんだ部分に直接押し当てる
  3. キュッキュッと円を描くように擦り付け、数分置く
  4. 水でサッと洗い流し、乾いたマイクロファイバークロスで拭き上げる

柚子に含まれるペクチンが汚れを吸着し、クエン酸が白いミネラル結晶をみるみるうちに溶かしていきます。擦り終わった後に水でサッと洗い流し、乾拭きすると、まるでホテルのサニタリーのように鏡のような眩しい輝きが蘇りますよ。合成洗剤特有のツンとした化学臭もなく、キッチン全体に爽やかな柑橘の香りが広がるのも嬉しいメリットですね。

電子レンジの油汚れと消臭にはゆず皮チンが効果的

もう一つのイチオシ活用法が、普段なかなか念入りに掃除できない「電子レンジの庫内クリーニング」です。

電子レンジの内部には、食品を温めた際に飛び散った油汚れや調味料のハネが蓄積し、熱によってカチカチに焼き付いています。さらに、様々な料理のニオイが混ざり合って、扉を開けるたびにモワッとした不快な臭いが漂うことも少なくありません。

この厄介な複合汚れを、柚子の皮を使って一発でリセットしましょう。

  1. 耐熱容器(深めの小皿やマグカップなど)に、使い終わった柚子の皮をちぎって入れる。
  2. 柚子の皮が半分ほど浸かる程度に水を注ぎ入れる(50〜100ml程度)。
  3. ラップをかけずにそのまま電子レンジに入れ、500W〜600Wで約1分30秒〜2分間加熱する。
  4. 加熱が終わってもすぐに扉を開けず、庫内に蒸気を充満させたまま約5分〜10分間放置する。

レンジを加熱すると、水とともに柚子のリモネン成分が超高温の蒸気となって気化し、庫内の壁面や天井の隅々まで行き渡ります。このリモネン蒸気が、焼き付いたギトギトの油汚れを包み込み、乳化させてドロドロに浮き上がらせてくれるのです。

蒸らし時間が終わったら扉を開け、温まった皮をキッチンペーパーで掴みながら、庫内の汚れをサッと拭き取ってみてください。力を入れずとも、茶色い油汚れがペーパーにみるみる吸着されていきます。仕上げに固く絞った濡れ雑巾で水拭きすれば、ベタつきは跡形もなく消え去り、嫌な生活臭も天然のシトラスアロマによって心地よく消臭されますよ。

【Q&A】ゆず湯の作り方と設備に関するよくある質問

ゆず湯を楽しむにあたって、読者の方から特に多く寄せられる疑問や不安について、一問一答形式でわかりやすくお答えします。

ゆずは何個入れるのがベスト?お風呂の広さ別の目安

一般的なマンションや戸建て住宅に多い1坪サイズ(浴槽の湯量約180〜200リットル)のお風呂であれば、2〜3個の柚子を入れるだけで十分に心地よい香りと季節感を満喫できます。

もちろん、1個だけでも穴あけの工夫を施せばほんのりと上品な香りが漂いますが、浴室の扉を開けた瞬間にパッと広がるシトラス感を実感したいなら、2〜3個浮かべるのが最もバランスの良い黄金比です。

もし「銭湯のように浴槽いっぱいに浮かべて贅沢な写真を撮りたい!」と10個以上の大量投入を考えている場合は注意が必要です。個数が増えるほどお湯に溶け出す精油と酸の濃度が跳ね上がります。5個以上を一度に入れる際は、絶対に包丁でカットせず「穴を開けずに丸ごと浮かべる」スタイルを徹底し、肌への刺激を抑える工夫を忘れないでください。

同じゆずを2日連続で使い回しても大丈夫?

もったいない精神から「翌日も同じ柚子をお風呂に入れて使い回したい」と考える方もいらっしゃいますが、衛生面および品質の観点から2日連続の使い回しはおすすめできません。

一度40度前後のお湯に浸かった柚子は、果皮の細胞が熱で破壊され、水分を吸って急激に柔らかくなります。この状態の果実は雑菌が極めて繁殖しやすく、一晩浴室に放置しておくと、目に見えないカビや細菌が急増する温床になってしまいます。

さらに、心地よい香りの主成分であるリモネンは非常に揮発性が高いため、初日の入浴でその大半がお湯の湯気とともに空気中へ蒸発してしまっています。2日目のお湯に入れてもフレッシュなアロマはほとんど期待できず、かえって果実が酸敗したような濁ったニオイがお湯に移ってしまうリスクがあります。柚子は「その日のうちに使い切る」のが、最も贅沢で清潔な大人の嗜みです。

入浴剤やエプソムソルトとゆずを一緒に入れてもいい?

基本的には「無香料・無着色」のバスソルトやエプソムソルト(硫酸マグネシウム)、重曹であれば、柚子と一緒に湯船へ入れても全く問題ありません。

むしろ、無香料のエプソムソルトや重曹をお湯に溶かすと、お湯の肌当たりが柔らかくまろやかになり、柚子の酸によるピリピリ感を和らげてくれる嬉しい相乗効果すら期待できます。入浴による温まり感も一段と心地よく、湯上がり後も手足のポカポカ感が長く持続します。

ただし、市販されている「強い香料や人工着色料が含まれた入浴剤」とブレンドするのは避けてください。人工的なフローラルや森林の香りと、柚子の天然シトラス香が混ざり合うと、香りが激しくケンカして落ち着かない不快なニオイになってしまいます。また、成分同士が複雑に反応して浴槽に着色汚れを残す恐れもあります。柚子を入れる日は、あくまで「天然の柚子そのものを主役にする」シンプルな組み合わせを心がけましょう。

まとめ:正しい入れ方と後始末で安心快適なゆず湯を満喫しよう

一年のうちで最も夜が長く、寒さが極まる冬至の日に浸かるゆず湯。古くから「冬至にゆず湯に入れば風邪を引かない」と言い伝えられてきたこの風習は、忙しい現代を生きる私たちにとっても、心と体を深くリセットしてくれるかけがえのない癒しの時間です。

最後にもう一度、失敗しないための重要ポイントを振り返りましょう。

  • 肌荒れとゴミ散らばりを防ぐなら、丸ごと数カ所に穴を開けて浮かべるのがプロの鉄則
  • カットして香りを楽しみたい場合は、必ず目の細かいだしパックに密閉する
  • 給湯器やエコキュートの故障を防ぐため、入浴中の追い焚きはオフにして足し湯で調整する
  • 残り湯の洗濯利用は「洗い」のみに留め、すすぎは必ず水道水を使う
  • 使い終わった柚子殻は、シンクの水垢落としや電子レンジの油汚れ掃除にフル活用する

正しい知識と少しの配慮さえあれば、肌トラブルや設備の故障を怖がる必要は一切ありません。今夜はぜひ、黄金色に輝く柚子をお湯に浮かべ、立ち上る爽やかなアロマに包まれながら、一年間の頑張りを労う最高のリラックスタイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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