寒風吹き荒ぶ冬の日や雨の週末でも、一歩足を踏み入れれば汗ばむほどの南国世界が広がる「大温室植物園」。ドーム状の巨大なガラス屋根の下に、普段は見られない熱帯シダや色鮮やかなブーゲンビリア、巨大なヤシの木がうっそうと茂る光景は、都会の喧騒を忘れさせてくれるオアシスです。この記事では、新宿御苑をはじめとする日本全国の美しいおすすめ温室植物園と、ギネスに載る世界の巨大温室までを紹介します。
【結論】巨大温室植物園は世界の珍しい熱帯植物を間近で観察できる最高の楽園
大温室植物園を訪れる最大の魅力は、日本にいながらにして世界中のジャングルや熱帯雨林の生態系をリアルに体感できることです。
単に植物を見るだけでなく、現代建築の粋を集めた美しいガラスドームのデザインや、環境に優しい最新の温度管理システムなど、見どころは多岐にわたります。例えば、ゴミ焼却の廃熱を温室の暖房に再利用する仕組みなど、エコな工夫も学ぶことができます。
週末の非日常的なリフレッシュスポットとして、 最高の知的エンターテインメント です。
東京・関東近郊で絶対に行きたい名作大温室植物園5選
まずは、アクセスが良く週末にふらっと立ち寄れる、関東の有名な温室植物園を紹介します。
歴史と近代的デザインが融合した「新宿御苑温室」の見どころと料金
新宿御苑の温室は、明治時代から続く日本の温室栽培のパイオニアとしての歴史を持っています。
現在の温室は2012年にリニューアルされ、全面ガラス張りのモダンでゆるやかなカーブを描く巨大な外観が美しく、約500種類の熱帯・亜熱帯植物が息づいています。入場料金は大人500円(新宿御苑の一般入園料に含まれる)と非常にリーズナブルで、小笠原諸島の絶滅危惧種や世界の熱帯蘭が咲き誇るルートを楽しめます。
都会の真ん中で 本格的なジャングル探検 が味わえる名所です。
ゴミ焼却施設の予熱を利用した画期的なエコ温室「夢の島熱帯植物館」
江東区にある「夢の島熱帯植物館」は、3つの巨大な半球形ガラスドームが連結したユニークな外観の温室です。
この温室の最大の特徴は、隣接する新江東清掃工場のゴミ焼却時に発生する「高温水」を熱源として利用し、温室内の暖房を行っている点です。館内には巨大な滝が流れ、オウギバナナやタコノキなどの熱帯性植物が生い茂るダイナミックな景観が広がり、エコの大切さを体感できる学びの場にもなっています。
川口グリーンセンターや群馬の温室植物園など地域に根ざしたスポット
埼玉県川口市にある「川口グリーンセンター」の熱帯温室では、様々な珍しいサボテンや観葉植物がコンパクトにまとまっており、家族連れに人気です。
また、「群馬県立植物園」の温室では、地域の気候との対比を感じながら熱帯植物を学べる学習展示が充実しています。
関西・日本各地の個性豊かな温室植物園と海外の巨大温室
西日本や日本全国にある日本最大級の植物園と、ギネスブックに載るほどの世界的な超巨大温室を紹介します。
日本最大級の規模を誇る「京都府立植物園」の温室とチケット情報
「京都府立植物園」の観覧温室は、池に浮かぶ金閣寺のイメージと北山の連峰をモチーフにした美しいデザインのガラス建築です。
日本最大級の展示面積を誇り、内部は熱帯雨林室、サバンナ室、高山植物室など複数の部屋に細かく仕切られており、栽培困難な植物を完璧な温度管理で育成しています。観覧料金は一般200円と安く、まるで世界旅行をしているような多様な植物たちに出会えます。
神戸「布引ハーブ園」のロマンチックな温室とハーブの香り体験
標高の高い山頂に建つ「神戸布引ハーブ園」のグラスハウス(温室)は、スパイスや熱帯植物が集うヨーロッパ風のおしゃれな温室です。
室内にはハーブの香りが立ち込め、スパイスの歴史を学べる展示や、温室内のカフェでハーブティーを飲む贅沢な時間を過ごせます。
【世界規模】ギネスにも載ったイギリスやスペインの世界最大級温室群
世界に目を向けると、イギリスの「エデン・プロジェクト」は、六角形のプラスチックパネルで構成された巨大なジオデシックドーム型の温室群です。
まるでSF映画のドーム都市のような外見で、世界最大の温室としてギネス記録を持っています。また、スペインのアルメリア地方には、宇宙からも見えるほどの広大な「プラスチック製農業用温室群」が広がっており、世界の冬の食卓を支える食糧基地となっています。
温室の歴史やヨーロッパ貴族がオレンジ栽培のために建てた古典的な温室については オランジェリーなど世界の温室の歴史についてはこちら にて詳しく紹介されています。
【話のネタに】温室の中に滝がある!?シンガポールクラウドフォレストの近未来
シンガポールの観光名所「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」にある巨大温室「クラウド・フォレスト」は、SF的な植物ドームです。
ガラスドームに足を踏み入れると、目の前に高さ35メートルの巨大な「人工の山」が現れ、そこから大量の水が滝となって流れ落ちています。ドーム内は冷涼な高山地帯の霧を再現しており、標高の高い熱帯山岳の空中庭園をキャットウォークから空中散歩する体験ができます。
植物とテクノロジーが融合した、 人類史上最も美しい温室 の一つです。
【Q&A】温室植物園に関するよくある質問
温室植物園の見学におすすめの季節や時間帯はありますか?
特におすすめなのは「冬」です。屋外の寒さと温室内の南国ムードの対比が心地よく、身体がぽかぽかと温まります。時間帯は、朝一番がおすすめです。午前中は植物が最も活発に蒸散(水分を葉から出すこと)を行い、温室内の空気が最も新鮮で心地よい熱帯の香りに満ちているからです。
百合が原公園(札幌)の温室の見どころと料金は?
札幌市にある「百合が原緑のセンター温室」は、冬が長い北海道において一年中花を楽しめる貴重なオアシスです。大人は130円という非常に手頃な料金で入場でき、冬の時期には色鮮やかなツバキコレクションやアザレア、熱帯観葉植物が美しい色彩を放ちます。
公共温室の熱源にはどのようなものが利用されているのですか?
夢の島熱帯植物館のように隣接する「ゴミ焼却施設の余熱(高温水)」を利用するケースが有名です。また、温泉地に近い植物園では「地熱(温泉の熱水)」を直接引き込んでエコに温めている場所もあります。これにより、環境負荷を最小限に抑えて南国環境を維持しています。
まとめ:次の週末は非日常を感じられる大温室植物園へ出かけよう
全国の大温室植物園は、珍しい植物の美しさに触れるだけでなく、温室を暖める科学技術や現代的な建築デザインの魅力も詰まった素晴らしいスポットです。
週末のデートや家族連れのお出かけ先に迷ったときは、身近な植物園に足を運び、心地よい緑と暖かい光に包まれて日頃の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。

